2025.5.6
介護職の接遇
(介護アンテナより)
介護職の接遇◎基本のマナーや対象別の言葉づかい
介護職はご利用者以外にもご家族、外部業者などさまざまな方と関わりを持ちながら、仕事をしています。適切なマナーや接遇で対応しなければなりません。この記事では介護職に必要な対象者別のマナー・接遇・言葉づかいについてご紹介します。
介護の現場で求められる接遇、大切なこと

介護の現場といってもさまざまな立場の方がいて、求められる最適な接遇やマナー、言葉遣いは相手によって変わります。
例えば大人と話すときに5歳の子どもに向かって話すのと同じ言葉遣いをする方はあまりいないと思います。無意識に相手に伝わりやすい言葉遣いを選んでいるはずです。
それと同じようにコミュニケーションはその方の価値観に合わせた マナーや言葉づかいをすることが大切です。
介護職に必要な対象者別の接遇・マナー
ご利用者に対するマナー

1.表情(笑顔)
笑顔は人を安心させる力があります。「口角あげ」を意識しましょう。
2.挨拶
挨拶は、ご利用者、ご家族、ホームのご来訪者、同僚のスタッフ間でも大切な人間関係をつくる最初の一歩です。
1.自分から、立ち止まって(仕事中なら手を休めて)
2.目を見て、笑顔で
3.心をこめて、ご挨拶をして
「おはようございます。」「こんにちは。」「こんばんは。」
4.お辞儀をします。
5.続けて一言(二言挨拶)
「・・様、今日はお天気がいいですよ。」(天候・季節)
「・・様、昨晩は良く眠れましたか?」(心づかい)
「・・様、今日のスカーフは、とてもお似合いですね。」(素敵なところを伝える)
3.身だしなみ
清潔で上品な身だしなみを心がけましょう。
4.言葉づかい
1.基本は、丁寧語です。
2.ご利用者の呼び方は、会社のガイドラインを確認して、ルールに則る。決して独断でご利用者をニックネームや呼び捨てなどで呼ばない。
5.態度
尊敬の念を忘れず、丁寧な対応をします。
ご利用者が座っている、または寝ている状態でお話しをする機会が多くあります。その時にスタッフは、高い視線から話しかけがちです。ご利用者と同じ高さの目線でお話しするように注意しましょう。
ご利用者の前で頬杖をつく、腕を組む、足を組むようなことがないようにします。
また、ご利用者の前にも関わらず大声で申し送りをすることや、スタッフ間でおしゃべりをすることは避けましょう。
6.お部屋への入室
居室は、ご利用者のプライベートな空間です。必ずノックをして、返事があることを確認してから(もしくは数秒おいてから)入室します。
7.お出迎え・お見送り
お出迎え時は、事務所にいるスタッフ全員でお出迎えするなど、歓迎の気持ちを表現しましょう。
お見送りの際も同様ですが、施設の外に出てお見送りする場合は、同じ高さまで降り、角を曲がるまで、お見送りするとより気持ちが伝わります。
ご家族・ご来訪者(ご友人など)に対するマナー

笑顔・挨拶、身だしなみ・言葉づかいなどは、「ご利用者に対するマナー」と同様です。その他、次の点に注意します。
1.お帰りになるときのご挨拶
お帰りになるときは、「お気をつけて」とご挨拶します。
NG:「お疲れさまでした」「ご苦労さまでした(目下の人間に使う労いの言葉)」
2.お帰りになるときのお見送り
外に出てお見送りする場合は、同じ高さ(道路面)まで降り、角を曲がるまでお見送りします。
【施設の場合】ご見学者に対するマナー

ご見学者は、いろいろな「ご不安」や「ご心配」を抱えてホームにいらっしゃいます。
・ここで皆さんと仲良く暮らしていけるかしら……
・ここのホームに入居させて大丈夫かしら……
・もう行く場所がなくて、ここで受け入れてくれるかしら……等々
その「ご不安」や「ご心配」を理解しつつ、お気持ちが少しでも和らぐように、お迎えすることが大切です。ご見学者の思い・お気持ちに寄り添えるような「笑顔」「挨拶」「身だしなみ」「言葉づかい」を心がけていきましょう。
詳細は「ご入居者に対するマナー」で確認してください。その他、お出迎え・お見送りには特に注意しましょう。
その他(施設や事業所を支える外部業者)に対するマナー

施設の社員だけでは、ホームを運営していくことはできません。厨房業者、施設メンテナンス業者、福祉用具業者などさまざまな方々に支えられて、ホームは成り立っています。外部業者の方々にも、同様に挨拶をしましょう。
作業終了後には「お疲れさまでした」「ありがとうございました」などの挨拶をします。
NG:「ご苦労様でした(目下の人間に使う労いの言葉)」
スタッフ・同僚に対するマナー

ご利用者の生活の場で、私たちは仕事をさせていただいています。いつでも見られている意識をもって、どんなときにも、ご利用者が不快な思いをされないように、私語を慎み分別のある行動をしましょう。
また、スタッフ間でも気持ちよく仕事をするには、お互いの気づかいが大切です。
信頼関係を構築するのに重要な接遇・マナー
年齢や立場などによって最適な接遇やマナーは異なります。
同じご利用者でもスタッフと距離を詰めて仲良くしたい方や、一定の距離を保ちたい方などさまざまです。もちろんご利用者の望むとおりにすることだけが正しい接遇とは限りません。
相手の立場に立ち、相手にとって一番心地よい距離感や言動考え、実践できるよう心がけましょう。
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介護職の接遇◎基本のマナーや対象別の言葉づかい
介護職はご利用者以外にもご家族、外部業者などさまざまな方と関わりを持ちながら、仕事をしています。適切なマナーや接遇で対応しなければなりません。この記事では介護職に必要な対象者別のマナー・接遇・言葉づかいについてご紹介します。
介護の現場で求められる接遇、大切なこと

介護の現場といってもさまざまな立場の方がいて、求められる最適な接遇やマナー、言葉遣いは相手によって変わります。
例えば大人と話すときに5歳の子どもに向かって話すのと同じ言葉遣いをする方はあまりいないと思います。無意識に相手に伝わりやすい言葉遣いを選んでいるはずです。
それと同じようにコミュニケーションはその方の価値観に合わせた マナーや言葉づかいをすることが大切です。
介護職に必要な対象者別の接遇・マナー
ご利用者に対するマナー

1.表情(笑顔)
笑顔は人を安心させる力があります。「口角あげ」を意識しましょう。
2.挨拶
挨拶は、ご利用者、ご家族、ホームのご来訪者、同僚のスタッフ間でも大切な人間関係をつくる最初の一歩です。
1.自分から、立ち止まって(仕事中なら手を休めて)
2.目を見て、笑顔で
3.心をこめて、ご挨拶をして
「おはようございます。」「こんにちは。」「こんばんは。」
4.お辞儀をします。
5.続けて一言(二言挨拶)
「・・様、今日はお天気がいいですよ。」(天候・季節)
「・・様、昨晩は良く眠れましたか?」(心づかい)
「・・様、今日のスカーフは、とてもお似合いですね。」(素敵なところを伝える)
3.身だしなみ
清潔で上品な身だしなみを心がけましょう。
4.言葉づかい
1.基本は、丁寧語です。
2.ご利用者の呼び方は、会社のガイドラインを確認して、ルールに則る。決して独断でご利用者をニックネームや呼び捨てなどで呼ばない。
5.態度
尊敬の念を忘れず、丁寧な対応をします。
ご利用者が座っている、または寝ている状態でお話しをする機会が多くあります。その時にスタッフは、高い視線から話しかけがちです。ご利用者と同じ高さの目線でお話しするように注意しましょう。
ご利用者の前で頬杖をつく、腕を組む、足を組むようなことがないようにします。
また、ご利用者の前にも関わらず大声で申し送りをすることや、スタッフ間でおしゃべりをすることは避けましょう。
6.お部屋への入室
居室は、ご利用者のプライベートな空間です。必ずノックをして、返事があることを確認してから(もしくは数秒おいてから)入室します。
7.お出迎え・お見送り
お出迎え時は、事務所にいるスタッフ全員でお出迎えするなど、歓迎の気持ちを表現しましょう。
お見送りの際も同様ですが、施設の外に出てお見送りする場合は、同じ高さまで降り、角を曲がるまで、お見送りするとより気持ちが伝わります。
ご家族・ご来訪者(ご友人など)に対するマナー

笑顔・挨拶、身だしなみ・言葉づかいなどは、「ご利用者に対するマナー」と同様です。その他、次の点に注意します。
1.お帰りになるときのご挨拶
お帰りになるときは、「お気をつけて」とご挨拶します。
NG:「お疲れさまでした」「ご苦労さまでした(目下の人間に使う労いの言葉)」
2.お帰りになるときのお見送り
外に出てお見送りする場合は、同じ高さ(道路面)まで降り、角を曲がるまでお見送りします。
【施設の場合】ご見学者に対するマナー

ご見学者は、いろいろな「ご不安」や「ご心配」を抱えてホームにいらっしゃいます。
・ここで皆さんと仲良く暮らしていけるかしら……
・ここのホームに入居させて大丈夫かしら……
・もう行く場所がなくて、ここで受け入れてくれるかしら……等々
その「ご不安」や「ご心配」を理解しつつ、お気持ちが少しでも和らぐように、お迎えすることが大切です。ご見学者の思い・お気持ちに寄り添えるような「笑顔」「挨拶」「身だしなみ」「言葉づかい」を心がけていきましょう。
詳細は「ご入居者に対するマナー」で確認してください。その他、お出迎え・お見送りには特に注意しましょう。
その他(施設や事業所を支える外部業者)に対するマナー

施設の社員だけでは、ホームを運営していくことはできません。厨房業者、施設メンテナンス業者、福祉用具業者などさまざまな方々に支えられて、ホームは成り立っています。外部業者の方々にも、同様に挨拶をしましょう。
作業終了後には「お疲れさまでした」「ありがとうございました」などの挨拶をします。
NG:「ご苦労様でした(目下の人間に使う労いの言葉)」
スタッフ・同僚に対するマナー

ご利用者の生活の場で、私たちは仕事をさせていただいています。いつでも見られている意識をもって、どんなときにも、ご利用者が不快な思いをされないように、私語を慎み分別のある行動をしましょう。
また、スタッフ間でも気持ちよく仕事をするには、お互いの気づかいが大切です。
信頼関係を構築するのに重要な接遇・マナー
年齢や立場などによって最適な接遇やマナーは異なります。
同じご利用者でもスタッフと距離を詰めて仲良くしたい方や、一定の距離を保ちたい方などさまざまです。もちろんご利用者の望むとおりにすることだけが正しい接遇とは限りません。
相手の立場に立ち、相手にとって一番心地よい距離感や言動考え、実践できるよう心がけましょう。