staff blog

脳を鍛えるコツ

イライラしやすいのは
「脳のメモ帳」の余白が減っているから

人の名前が出てこない、会議や打ち合わせで切れのある発言ができなくなった。ということが増えて「これって老化?」と気になっていないだろうか。日常のさまざまな行動と脳活動の関係をテーマにする効率諏訪東京理科大学工学部教授の篠原菊紀さんは、「さまざまなストレスが脳の処理スピードを鈍らせる要因となっています」と言う。どういうことだろうか。

私達の脳には、記憶や学習、言語を取りまとめる「前頭前野」という部位がある(下記イラスト参照)。「前頭前野の仕事は、脳の別の場所に格納されている記憶や情報を意識に上げてきて、あれこれ検討し判断すること。いくつかの仕事を同時進行させたり、対話の最中に『俺はそうは思わない』と思いながらにこやかに話したり、揚げ物の料理をしながらみそ汁を作る。といったやや”込み入ったこと”をするときには前頭前野が使われます」(篠原さん)

そして、仕事のストレスがメモ帳の働きに影響するという。「ストレスで気が休まらないという状況だけで、脳のメモ帳の枚数を食います。メモ帳が少ないという事は、脳の余白が無くなっているということ。だから、仕事の処理もうまくいかなくなるし、人間関係もイライラ、ぎすぎすしやすくなります」(篠原さん)

 

ルーティン化した作業では
「前頭前野」は使われない

ストレスはもちろんだが、脳も体の他の機能同様、加齢とともにその働きが低下する。特に年齢とともに機能低下しやすいのが「前頭前野」と「海馬」、「線条体」だ。
一度に複数のタスクを行うことで前頭前野が活性化しますが、前頭前野の機能は40~50代になると落ちてくる。
ある行動と快感を結びつけるのが線条体で、この部位がやる気の中核といわれている。線条体は運動の開始・持続・コントロールなどに関わり、線条体のすぐそばに報酬系・快楽系といわれるドーパミン神経系が走っています。
ルーティン化した作業では、3つめの脳の部位、やる気をつかさどる「線条体」も使われなくなる。

 

朗報!年齢とともに高まる脳機能もある


語彙能力は50代後半半ばまで上昇し、その後も維持

ややこしい作業をする前頭前野、記憶の引き出しとなる海馬、やる気スイッチを入れる線条体。このような大切な機能が年齢とともにそろって機能低下していく、と聞くと悲しくなってくる。しかし、年齢とともに高くなる脳機能があることもわかってきました。
知能に関する研究分野では、生きていくときに必要な知能を、「流動性知能(記憶力など)」、「統括性知性(計画力、マネジメント力)」、「結晶性知性(知恵や知識、経験など)」の3つに分類する。
結晶性知性こそ、年の功といえる脳機能です。興味深いのは、40代、50代で捕活性知性が育った人ほど結晶性知性の伸びが大きくなる、ということです。

 

脳を鍛えるコツ3つ
脳トレは筋トレより早く効果あり

年齢とともに記憶力や脳の処理スピードは低下し、「あれ」「これ」など言葉を思い出せないシーンが増えてくる。「これは、前頭前野の機能低下によるものですが、前頭前野を鍛えるような脳の使い方、いわゆる脳トレをすることで、機能低下に歯止めをかけられます。しかも、脳トレ効果は筋トレよりも現れやすいのです」と篠原教授は言う。実は脳トレは、日常のいろいろなシーンで実践が可能だ。今回は、「ちょっと意識を変える」ことで脳を鍛えるコツを教えてもらおう。


脳トレ効果


「日経Gooday」に脳を鍛えるコツという記事が掲載されていましたのでご紹介します。

脳トレ効果ある?
「10年後も効果持続」という研究者も


年齢とともに、記憶や学習、言語などをとりまとめて判断する「前頭前野」や、記憶を引出しに入れたり出したりする「海馬」、やる気にスイッチを入れる「線条体」といった脳の働きが低下する。
このような脳の老化に歯止めをかけるのが「脳トレ」。篠原さんは、特定の行動をした時に活性化する脳の部位について調べ、それらを元に「脳トレ」メソッドを開発している。
脳トレは、一般に認知トレーニングと言い、その効果を検証する研究もおこなわれています。
米国で2832人を対象に認知トレーニングを行い、10年の追跡調査を行った研究がある。被験者は、記憶、推論、処理スピードのいずれかの認知とレーニングを行う3つの群と、何もしない対象群に振り分け研究開始時、11か月後、35か月後にそれぞれトレーニングを行った。10年後、何もしないグループに比べ、記憶、推論、処理スピードに関する認知トレーニングを受けた群は、それぞれのトレーニングに対応する認知機能が改善し、その効果は10年後も維持されていた。


認知トレーニングの効果は10年後も持続した

 

「前頭前野」と記憶の引き出し「海馬」を鍛える3つのコツ

脳は刺激を与えれば鍛えられることがわかった。
これからは、日常の脳トレ要素を組み込んで、脳の若々しさを維持したい。
ここでは、年齢とともに萎縮が進む記憶の司令塔「前頭前野」の機能を高める3つのコツを紹介します。

【コツ1】ToDoリストには「不安」ごと書き出す

優先順位で「ToDoリスト」を作るのではなく、時系列でやるべきことのリストを並べて、「上から片付けると脳のメモ帳は浪費されません。
リストを書き出すときに、気が重くなる案件もある。前頭前野の負担を減らすコツとして、「不安ごと書き出す」ことがお勧めです。

【コツ2】心を込めて家事をする

前頭前野は年齢とともに衰えるので、活性化するために、あえて新たな事、ややこしいことに挑戦することが必要です。
手作業やものづくり、楽器演奏などは前頭前野を活性化する代表的行為です。キャベツの千切りも、心を込めた方が前頭前野は活性化します。

【コツ3】ぼーっとする時間を意識的に作る

忙しくて疲れがたまっているときこそ、脳はぼーつとする時間を必要としている。
自然の中を歩いたり、森や湖など自然の写真を見たりするだけで前頭前野の機能が増すという報告があります。ぼんやりすると、脳の記憶を結合し、ひらめきを導き出す”デフォルトモードネットワーク”という部位が活性化します。散歩をする、ゆっくり入浴するといった「なにも考えない時間」を大切にしよう。

 

脳を鍛える

やる気スイッチ、「線条体」鍛える
3つのコツ

【コツ1】オノマトペで行動を示す

線条体は、新たな行動を始めるときに活性化される部位。四の五の言わずにとっとと始めれば、線条体は発火し、やる気が生まれ、その行動は維持されます。行動は始めてしまえば、やめるほうが難しくなるという特性をもっています。
仕事をやりたくない自分の脳。やりたくない脳をだましつつ、「5分だけやろう」、「このくらいなら始められる」仕事を分解して始めましょう。
このとき、オノマトペ(擬声語、擬態語)を使うと、使わない場合より脳活動が強くなります。
「パッと立ち上がり、ダダッと歩いて、スッと座って、ガバッと資料を開いて、バリバリ片付けるぞ!」こんな風に言葉にしてください。

【コツ2】行動している自分を映像で思い描く

線条体の活動を高めるには「行動イメージを具体的に思い浮かべる」という方法も効果的。
「やらなきゃ」と言っているだけでは、ことばが空回りしている状態なので、実際に行動している自分を思い描きましょう。
例えばジョギングしたいなら、「玄関で靴ひもを締めて立ち上がり、ドアノブをまわすことろからイメージ。すると行動に繋がりやすい運動野の活動が高まり、すんなりと行動につなげられます。

【コツ3】こまめに休憩して身体を動かす

集中力が続かないと嘆く人もいるでしょう。人間の集中力は何時間も持つようにできていません。集中力は10分、15分で切れてしまいます。テレビのCMも10~15分で入りますし、講演なども起承転結を意識して15分くらいで構成されています。
一覧に戻る

contact

施設の事、料金について、入居のご相談などはお問合せフォーム・お電話にてお気軽にご相談下さい。

お電話でのお問い合わせ

受付時間 9:00~18:00 (土日祝定休)

フォームからのお問い合わせ

お問い合わせ