2026.1.30
2026年の流行予測

2026年の流行を日経トレンディが大予測 “苦労キャンセル”界隈に注目
2026年のヒットは「苦労キャンセル界隈」に登場しそうだ。生成AIが翻訳や買い物を瞬時に支援し、タイパが劇的に向上する。常温で保存できる生パスタや、コンビニの「セルフ式」ラーメンなど“エコノミーグルメ”によって家計と満足度が両立。「ムード消費」や「推され活」「アフター万博」の技術実装にも要注目だ。

「苦労は買ってでもしろ」といわれた時代も今は昔。コストをかけてでも苦労を“キャンセル”して効率化するのが今流だ。特にタイパ志向が加速し続けており、労せず一定以上の質の体験をもたらす商品やサービスが、次なるヒットの芽となるだろう。
「苦労キャンセル界隈」の強い味方となるのは生成AI。特に進境著しい分野が「翻訳」と「買い物」だ。
生成AIによる翻訳サービスは、語学学習に要する膨大な時間と労力を“消す”。言語の翻訳は生成AIと相性が良く、前後の文脈を捉えて意味を正確に“理解”する。さらに、音声入力であれば、声色などからニュアンスも意識して翻訳してくれる。

「時産」や「省エネ」には惜しみなくコストをかけるが、上がり続ける食費をできるだけ抑えたいという消費マインドも高まるだろう。しかし、「貧乏な思い」もしたくない。そうした消費者の相反する欲求から、「エコノミー」な価格で専門店並みの味が手に入る商品が脚光を浴びる。
マ・マーの「レンジで2分 もちもち生パスタ」は、これまでレストランで食べるのが当たり前だった生パスタをレンチン調理に対応させた。大阪・関西万博会場内のセブンイレブンに設置されたラーメン“調理”マシンは、26年以降にコンビニで展開されるかもしれない。90秒程度の“調理”時間を武器に、コーヒーと並ぶコンビニグルメのヒット商品になるのは必至だ。
【キーワード2】エコノミーグルメ
生パスタや生チョコなど、これまでは「特別なもの」とされてきた食べ物や飲み物が、製造技術の進歩により手軽かつ安価に家庭で味わえるように。専門店のものだった生パスタは、常温保存可能でレンチン調理できる商品が登場。手軽に持ち歩いて好きな時に食べられる“ジェネリック生チョコ”も話題だ。
■「常温保存」生パスタ(6位) ■生のとき しっとりミルク(17位) ■KEY DOORS+ JET BREW(21位)
レストランや専門店のクオリティーをどこでも手軽に味わえる

若者の消費も変わる。実利だけでなく、「ムード」や「気分」といった目に見えないものを重視する人が増えている。ワンプッシュ数百円で香水を身にまとえる自動販売機や、口臭対策に特化したマウスウォッシュ「ザ・ブレスコ」は、接する相手に配慮するだけでなく、自身の気分を高揚させる役割も果たすだろう。
【キーワード3】ムード消費
若者を中心に、精神的な充足感を得るための消費行動が広まる。気分やシーンに合わせて異なる香りをまとえるスプレー型香水の自販機や、口臭ケア特化のマウスウォッシュが、気持ちを上げる。“あえて低解像度”でレトロ気分を味わえるデジカメも人気に。
■スプレー型「香水」自販機(3位) ■ザ・ブレスコ(5位) ■トイデジ(12位)
若者を中心に、「実利」よりも「気分」を重視する商品が人気を集める 注)香水自販機の写真は海外の設置例

そして、推し活は次の段階へ。一般人でも、リアルかつ気軽に自己承認欲求を満たせる新カラオケ「VSING」のような“推され活”サービスも活況となりそうだ。
【キーワード4】推され活
「推し活」が広まる一方で、自分も「推される側」に回りたいという欲求も芽生え始めた。カラオケの新業態「VSING」は、手軽に人前に立って歌う感覚を味わえるサービスだ。誰もがステージの主役となり、推し活の対象になれる可能性が出てきた。
■推し化カラオケ(推しカラ)(19位)
カラオケの新業態「VSING」では誰もがステージの主役になれる

【キーワード5】アフター万博
「大阪・関西万博」で使われていた技術の一部が実用化。公式ウォレットアプリはリニューアルされ、円連動の仮想通貨「ステーブルコイン」の受け皿に。新たなキャッシュレス決済として普及間近だ。万博会場内のセブンイレブンで稼働していたラーメン“調理”マシンも注目株。
■ステーブルコイン(円連動)(9位) ■「セルフ式」コンビニラーメン(14位)
「万博発」の技術が徐々に社会実装されていく

【キーワード6】“二季”の国
25年は、4月や10月にも全国各地で最高気温が30度を超える真夏日があった。夏が長く、そしてより暑くなっていることで、熱中症などへの対策が急務だ。そこで本来は屋外向けだったアクティビティーを室内空間で楽しめる施設などに注目が集まっている。
■のびっこピクニック(8位)

