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2025年8月介護福祉士会

8月の介護福祉士会


黒澤貞夫氏に聞く介護福祉と介護福祉士の専門性


介護福祉とは?介護福祉士の専門性とは?
・・・介護保険制度発足当時から問われ続けている大きな課題です。こういった介護の質の基軸ともいえる「専門性」というテーマを、数々の著書を通じて解き明かされている黒澤貞夫氏。介護福祉を人間科学として位置づけ、「一生をかける価値のある仕事」であるとして、体系的に論じてこられました。

令和元年度に行ったインタビューでは、従来のアプローチでは十分に解き明かされてこなかった、介護福祉士の専門性と介護の仕事が持つやりがい。
このテーマについて哲学的アプローチを通じ、独自の切り口からふんだんに語っていただきました。インタビューの内容は、実践現場のための『専門誌介護福祉士』No.25(公益社団法人日本介護福祉士会発行、令和2年2月)に収録されてます(インタビューの様子はこちら)。

そして、令和2年度には、このテーマを深め、第1部は理論編、第2部は実践編として更に論点を深めて踏み込んでいただきました。
このうち、第1部は、実践現場のための『専門誌介護福祉士』No.26に収録し、第2部の実践編は、このホームページに掲載をさせていただきます。

第2部 実践編(概要)

テーマ5:ニーズについて深く広く考える
動画 
全体版(PDF)
人間は皆、ニーズをもっています。人は誰でも歳を取り、病気を持ち、心身に障害を担って生きています。その人たちにとって必要なことは何であるか?個人や集団や国家が考えている価値基準というものがある一方で、住民一人ひとり個人の生活状況というものがある。その価値基準と比べてみて乖離しているなら、その状況を解消したいという欲求が生まれる、それがニーズです。
介護福祉士の仕事は、ニーズの充足であり、国民一人ひとりの願いを実現させることです。「その人らしいケアとは何ですか」ということは法律に書けませんが、介護福祉士は、専門的な知見、専門性による実践行為を豊かにすることで、仕事を全うすることができます。

テーマ6:介護福祉士の倫理について
動画 
全体版(PDF)
『社会福祉の倫理』という本で、チャールズ・レヴィは「倫理というものは価値の運用である」と書いています。「価値に基づく行動指針というものを倫理という」のです。人の尊厳を保持するという価値観があるから、その人を軽蔑したり、失礼なふるまいをしない。また、伴博先生は「一つひとつの行為がいかに『行うべきか』、『べき』論の重みのもと見られ、主体たる人の重みのもとにある」と論じています。
そして、倫理を最も適切に説明したのが、東京大学の和辻哲郎先生です。『人間関係の倫理学』の中で、「あなたはどんな人間になりたいですか」ということであると仰っています。つまり、「どんな専門職になりたいですか?」ということです。「自分を顧みることである」「自分がどういう人間であるかということをわかることである」であると。ですから介護福祉士は、自分を常に反省し、相手から返ってくることをよく吟味し、自分を成長させていくことが大事です。

テーマ7:人間理解とコミュニケーション
動画 
全体版(PDF)
介護福祉士のコミュニケーションは、専門性に基づいたものです。コミュニケーションとは、専門性の最も基本をなしているものですから、話し合うことをおろそかにするとダメです。例えば、カンファレンスは介護の質を担保する唯一の方法ですから、これを省略してはいけません。
マルチン・ブーバーは「関係というものによって人間は生きている」と言っています。関係とは、人と人とのコミュニケーション。別の言い方をすると人間と社会のコミュニケーションが基本です。人間関係の形成は出会いから始まります。それは人間相互の直接的、人格的ふれあいであり、人生における瞬間の出来事であっても、人生の豊かさを伴うものです。コミュニケ―ションの本質は、未来へ向けての協働行為なのです。

テーマ8:介護過程をより広く深く考える
動画 
全体版(PDF)
介護過程というのは介護福祉士の専門性が実践的な核となる大事な分野です。
一つめは意義と目的が大事です。「いい介護をしますよ。あなたの気持ちをよくわかるようにします」というふうに方針を具体的に示すことです。
二つ目は、生活支援の理論をいかに活かすか。
そして三つ目は、そこに科学性が表現されているかです。そのために介護福祉士は介護過程をきちんと行うことが重要です。介護福祉は人間科学としての専門性を主張しています。人間科学というサイエンスは、人間をサイエンスする。科学というのは普遍性、論理性、客観性を有することです。だから、おろそかにしてはいけない。学問として、介護福祉士は介護の勉強をきちんとしてほしいと思います。

テーマ9:ICFと介護過程について
動画 
全体版(PDF)
(1)医学モデルと社会モデル
今回の国連のWHOによるICFに関するレポートを読んでみますと、医学モデルと社会モデル統合の改訂版であると書いてあり、そこが新しいです。

(2)ICFの生活機能について
2001年に、WHO総会で、「ICF(International Classification of FunctioningDisability and Health=国際生活機能分類)」という改訂版ができ、「生活機能という概念」を付け加えました。生活機能という概念とは、英語でファンクショニング(Functioning)という言葉を使いました。いわゆる皆さんがいうところの「活動参加」という概念で、「障害というものは社会がつくり出したものである」という考え方です。

(3)活動と参加そして背景因子について
「活動参加とは何か」は、「背景因子の環境とは何であるか」ということです。このことを解明すれば、ICFがわかりやすい。人間としてのいちばん基礎の活動は何であるかというと、身体的、精神的に躍動するということです。動いているということです。生き生きとしているということです。

テーマ10:介護過程の実践
動画 
全体版(PDF)
(1)出会い・相談
介護過程というのは、人と人の出会いから始まります。人間というのは一期一会です。介護福祉士と出会うことによって、その人の一生が豊かになれば、かけがえのない貴重な出会いと言えるのではないでしょうか。その貴重な出会いを介護においてきちんと評価すべきです。出会うことの尊さ。そこに介護過程の出発点があります。

(2)アセスメント
アセスメントには、医者の行う数量的・科学的分析と、介護福祉士が行う項目的分析と2種類あります。それらは分けて聞くということです。さらにもう一つ難しいのは、セスメントとは出会いの一つでもあるということです。「全人的理解」、人間を丸ごと理解する。その人自身を理解するということ。この直感的理解をベルクソンは共感的理解と言い換えてもよいと言っています。悲しみ・喜び・苦しみを分かち合うということは、分析ではない。私という人間があなたをわかるということです。介護サービスを受けるときの苦しみや悲しみや不安について、わかってあげて、それを話し合いの結果、介護計画に持ってくるという、相互了解が大切です。

(3)ケアプランの作成に関わる諸課題
次に問題なのはケアプランです。ケアプラン作成のうえで最大の問題は目標です。
ケアプランにおいて、AはBになるというものもあります。しかし、AはBであるかCであるかがわからないこともあります。また決めることが意思に反することもあります。したがってケアプランには、時間という概念を入れる必要があります。ベルクソンに言わせれば、「猶予を持たせる」ということで、しばらく待つということです。例えば、話し合いを続けましょう。別な方法を探しましょうとか。信頼関係を築き、どれだけあなたの話を聞いてきたのか、あなたが死にたいという気持ちをどれだけわかってきたのかということです。
介護というのは相互変数。お互いに変わりましょう。利用者の方も変わってもらいましょう。考え方をいろいろと変えてもらいましょう。私たちも変わりましょう。お互いに学んでどうしたらよいかを、あなたの幸せのために頑張って相談していきましょう。そこに介護福祉士の知恵が入り込むわけです。

(4)モニタリング・評価
ケアプランというものには必ず評価が伴います。つまり評価に始まって評価に終わる。今はアセスメントに始まって評価に終わると言ってもよいです。それをフィードバックするという今の介護理論は正しいです。介護過程は大事で、医学モデルから社会モデル、ICFモデル、そしてケアプランという体系的総合的に考える。介護過程の考えは、全人類のための考え方である、すべての人のためのものであるとWHOも言っていますから、そのぐらいの深みと人間性を持ったものが介護過程であると思って、皆さんは勉強を続けてほしいと思います。




令和7年8月29日。及川会長が第3回社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会に出席しました


今回の福祉人材確保専門委員会では、前回に引き続き、介護人材確保に関する各団体に対するヒアリングがおこなわれました。

及川会長は、複数の団体から、資格取得方法の一元化の延期を求める意見があったことを受け、次の発言をしました。

これまで、一元化を目指しつつ足下の人手不足等を勘案し先送りされてきたが、この間に人手不足が解決したわけではない。インフラとして養成施設は極めて重要だが、留学生の新卒者の合格率をみると、高い合格率の学校もある一方で、合格率が低い水準の学校も少なからずあり、受験しない学生もいるのが実態である。

この状況の中で、養成課程修了をもって、自動的に付与するという仕組みとすることは、国民の立場から信頼が得られるものではない。また、本件については、複数のメディアで取り上げられており、国民の皆様からは経過措置の在り方に関して、懸念やご指摘が多数寄せられていると承知している。

様々な考え方はあろうかと思うが、介護サービスを利用する皆様が、安心して介護サービスを利用できる環境とすることが重要であり、介護分野の国家資格である介護福祉士の仕組みを、真に信頼いただける仕組みとすることこそが、優先させるべきと考える。


災害時の介護活動に関するアンケートへのご協力のお願い
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株式会社日本能率協会では、介護福祉士資格保有者を対象としたアンケート調査を実施しております。
調査にご協力いただける方は、下記WEBフォームよりご回答をお願いいたします。

【調査概要】
アンケート名:災害時の介護活動に関するアンケート
調査実施者:株式会社日本能率協会(厚生労働省委託事業)
対象者:介護福祉士資格保有者
調査目的:介護福祉士養成課程における災害に関する教育のあり方検討
回答時間目安:3分程度
アンケート実施期間:8月5日(火)~8月29日(金)
回答方法:WEBフォームより回答
https://www.jmar.co.jp/topics/2025/0805_000572.html


▼災害時の介護活動に関するアンケートへのご協力のお願い(資料)
https://www.jaccw.or.jp/jmar_chosa.pdf


研修会情報①

日本介護福祉士会主催の研修会情報になります。
※詳細決定次第、随時更新いたします。
※予定は予告なく変更することがあります。予めご了承ください。

令和7年度講師養成研修のご案内

(公社)日本介護福祉士会で開催する、介護福祉士の資質の向上や介護に関する知識・技術の普及を目指した以下の研修をご案内しております。
※過去に受講された方も再度受講できます。

令和7年度講師養成研修(前期)
今後ますます高度化、複雑化する介護ニーズに対応するため、私たち介護福祉士には研鑽を積み専門性の向上を図るだけでなく、後輩を指導・育成する役割が求められています。
そこで、現に指導的立場、または今後指導的立場になる介護福祉士を対象として、指導者又は講師としての基礎的事項の修得を目的として本講座を開催します。

※日程が2つありますので、申し込み希望の方は「A日程」または「B日程」のどちらかをお選びください。
※プログラムに記載のとおり、「A日程」「B日程」ともに、事前学習として、e-ラーニング(30分程度の動画視聴)とそれを踏まえたワークシートへの取組があります。

「A日程」北海道会場

日程:7月9日(水)・24日(木)・25日(金)
※7月9日(水)はオンライン開催
※7月24日(木)・25日(金)は北海道での集合研修

講師:木場 圭一氏(一般社団法人宮崎県介護福祉士会 会長)
会場:北海道立道民活動センター かでる2・7(2日目・3日目のみ)
所在地:北海道札幌市中央区北2条西7丁目 道民活動センタービル
募集締切日:7月7日(月)午前まで ※申込みは締切りました。
定員:20名


「B日程」兵庫県会場

日程:9月11日(木)・25日(木)・26日(金)
※9月11日(木)はオンライン開催
※9月25日(木)・26日(金)は兵庫県での集合研修

講師:木場 圭一 氏(一般社団法人宮崎県介護福祉士会 会長)
会場:神戸市産業振興センター(2日目・3日目のみ)
所在地:兵庫県神戸市中央区東川崎町1丁目8番4号
募集締切日:8月27日(水)まで
定員:20名 ※定員に達したため、申込は締切ました。


受講要件:以下の要件を満たすことが必要です。
①介護福祉士資格取得後、現場経験5年以上
現場経験の捉え方
(介護職、介護支援専門員、相談業務、管理職、教育職等)
②都道府県介護福祉士会の推薦を受けた方。
③必要な受講環境・課題提出の為の環境(パソコン・カメラ・マイク等のハードウェア、ブラウザ・Office等のソフトウェア、オンラインでの研修に使用するZoomのアプリ、通信環境等)がご自身で準備及び維持できる方。
※なお、研修内で、シラバス・授業案作成の演習を行うため、2・3日目の会場での集合研修において、ノートパソコン等の持参をお願いします。
④メールでのやり取りが可能な方。
⑤「A・B日程」ともにオンライン開催があるため、オンラインでの研修受講が可能な方。
※お申し込みいただいた方は、オンライン研修利用規程に同意したものとみなします。


令和7年度講師養成研修(後期・サービス提供責任者研修)
趣旨:介護保険の訪問介護サービスにおけるサービス提供責任者の役割は非常に重要です。在宅での介護の需要が増える中、適切に役割を果たせるサービス提供責任者を養成するため、その講師を養成することを目的として本研修を実施します。

日程:調整中(3日間 1日目オンライン、2・3日目集合)

講師:大崎 千秋 氏(名古屋柳城短期大学 教授)

会場:調整中

受講条件:今年度または過去に講師養成研修(前期)(リーダー研修(前期))を受講しており、各都道府県で行われるサービス提供責任者研修において講師を務める予定の者。

参加定員:20名
※定員になり次第締め切りとさせていただきます。
※申込者が10名以下の場合は中止する場合があります。
※お申込み頂いた方は、当会で定めるオンライン研修利用規程に同意したものとみなします



令和7年度講師養成研修(後期・ファーストステップ研修)
趣旨:介護福祉士の資質の向上が求められる今、「ファーストステップ研修会」の必要性が高まっております。「ファーストステップ研修会」を広く実施するためには講師の養成が不可欠になり、その基本となる講師の要件としては介護福祉士のリーダーが望ましいと考えられます。公益社団法人日本介護福祉士会は研修体系が確立されるよう介護福祉士の教育水準の向上と後継者育成を担っていくリーダーを養成することを目的とし、研修会を開催します。

日程:調整中(3日間 1日目オンライン、2・3日目集合)

講師:鈴木 俊文 氏(静岡県立大学短期大学部 教授)

会場:調整中

受講条件:今年度または過去に講師養成研修(前期)(リーダー研修(前期))を受講しており、各都道府県で行われるファーストステップ研修において講師を務める予定の者。

参加定員:20名
※定員になり次第締め切りとさせていただきます。
※申込者が10名以下の場合は中止する場合があります。
※お申込み頂いた方は、当会で定めるオンライン研修利用規程に同意したものとみなします。
令和7年度講師養成研修(後期・介護福祉士基本研修)
趣旨:介護ニーズが増大・多様化するなか、介護福祉士には、「質の向上」及び「より専門的な対応」が求められています。また、資格取得後のキャリアアップの必要性が提案されており、本会では生涯研修制度の中に介護福祉士基本研修を位置付けています。各都道府県介護福祉士会において、一定水準の質を担保するため、介護福祉士基本研修の講師を養成することを目的として、本研修会を実施します。

日程:調整中(3日間 1日目オンライン、2・3日目集合)

講師:伊藤 優子 氏(龍谷大学短期大学部 教授)

会場:調整中

受講条件:今年度または過去に講師養成研修(前期)(リーダー研修(前期))を受講しており、各都道府県で行われる介護福祉士基本研修において講師を務める予定の者。

参加定員:20名
※定員になり次第締め切りとさせていただきます。
※申込者が10名以下の場合は中止する場合があります
※お申込み頂いた方は、当会で定めるオンライン研修利用規程に同意したものとみなします。
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