2025.10.5
骨盤サポート
腰痛がある利用者さんが楽に座れる『骨盤サポート』の簡単な作り方

車いすに座っている利用者さんのなかには、腰痛を訴える方がいます。腰痛の原因はさまざまですが、特に持病がない方の場合、原因の1つとして考えられるのが「車いすの座りにくさ」です。車いすが利用者さんの体に合わず、腰に負担がかかった結果、腰痛が出やすくなるのです。
車いすには、腰やお尻の後ろをサポートする機能が付いているものもありますが、そういった高機能の車いすは通常のものより高額だったり、利用者さんに合わせて調整する技術が必要だったりします。そのため、介護現場で導入するのが難しいこともあると思います。
そこで本記事では、100円ショップの商品で簡単に手作りできる「骨盤サポート」の作り方を紹介します。車いすや椅子に取り付けるだけで、長く座っていても腰痛の訴えが聞かれなくなったり、楽に座れて表情が明るくなったりする利用者さんもいるので、ぜひ参考にしてください。

1.腰痛の原因と骨盤サポートの効果
利用者さんによっては腰や背中が曲がり、猫背や円背と言われる状態になっていることがあります。みなさんのまわりにも、腰を曲げながらシルバーカーを押して歩いている方や、寝たり立ったりするときに体をまっすぐ伸ばせない方がいるのではないでしょうか。そういった利用者さんが車いすや椅子に座ると、かなりの割合で腰やお尻の後ろに"隙間"ができます。そして、その隙間こそが腰痛の原因となります。

腰やお尻の後ろに隙間があると、隙間部分の支えがなくなるため、利用者さんは腰周辺の筋肉を硬く緊張させて、姿勢を保とうとします。すると、筋肉が動きにくくなって、腰が固まりがちになったり血流が悪くなったりします。その結果、腰痛が出やすくなるのです。
試しに、座っているときにお尻の後ろにタオルを入れたり、誰かに手で支えてもらったりしてみてください。

支えがあるときとないときでは、腰の楽さや体全体の動かしやすさ、腰周辺の筋肉の張り感などが違うのではないでしょうか。利用者さんが車いすや椅子に座るときも同じで、隙間を支えることで腰への負担が和らぎます。
骨盤サポートがあると背中全体の支えが増えるため、背もたれへの突っ張りが減る、背もたれに当たる部分の発赤・褥瘡が予防できるなどのメリットもあります。また、動きやすくなることで移乗介助量の軽減につながったり、楽に座ることで呼吸や摂食嚥下がしやすくなったりといった効果も期待できるでしょう。
2.骨盤サポートの作り方
工程1
100円ショップなどで売っている、縦40cm×横40cm程度のクッションを用意します。今回使用したのは、ダイソーで販売されている「冷感シートクッション(R7.4.5購入)」という商品です。厚いクッションで作ると、お尻が前に押し出されて座りにくくなることがあるので、できるだけ薄手のものを選んでください。後で利用者さんに合わせて厚くしたくなった場合でも、厚くする分には簡単に調整できます。


工程2
クッションを2つ折りにしたら、針と糸で3か所ほど縫い付けます。ここでのポイントは、少しずらした状態で2つ折りにすること。ピッタリ半分にしてしまうと、重なった部分に厚みが出て、座ったときに利用者さんが違和感を感じやすくなるためです。少しずらしておくことで、隙間によりフィットしやすい形になります。


工程3
クッションの左右2か所にひもを付けたら完成です。いろいろなタイプの車いすや椅子に固定できるように、ひもは長めにしておくのがよいでしょう。もともとの商品にひもが付いている場合は、そのまま使ってください。

オプション
利用者さんの状態によっては骨盤サポートを厚くしたり、少し硬めの素材にしたりして、体をしっかり支えたいこともあると思います。そんなときは、骨盤サポートのなかにタオルや細長く切ったクッション材などを入れましょう。タオル類をそのまま隙間に入れると型崩れしたり、位置がずれてしまったりしますが、骨盤サポートのなかに入れておけば安定して体を支え続けられます。
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車いすに座っている利用者さんのなかには、腰痛を訴える方がいます。腰痛の原因はさまざまですが、特に持病がない方の場合、原因の1つとして考えられるのが「車いすの座りにくさ」です。車いすが利用者さんの体に合わず、腰に負担がかかった結果、腰痛が出やすくなるのです。
車いすには、腰やお尻の後ろをサポートする機能が付いているものもありますが、そういった高機能の車いすは通常のものより高額だったり、利用者さんに合わせて調整する技術が必要だったりします。そのため、介護現場で導入するのが難しいこともあると思います。
そこで本記事では、100円ショップの商品で簡単に手作りできる「骨盤サポート」の作り方を紹介します。車いすや椅子に取り付けるだけで、長く座っていても腰痛の訴えが聞かれなくなったり、楽に座れて表情が明るくなったりする利用者さんもいるので、ぜひ参考にしてください。

1.腰痛の原因と骨盤サポートの効果
利用者さんによっては腰や背中が曲がり、猫背や円背と言われる状態になっていることがあります。みなさんのまわりにも、腰を曲げながらシルバーカーを押して歩いている方や、寝たり立ったりするときに体をまっすぐ伸ばせない方がいるのではないでしょうか。そういった利用者さんが車いすや椅子に座ると、かなりの割合で腰やお尻の後ろに"隙間"ができます。そして、その隙間こそが腰痛の原因となります。

腰やお尻の後ろに隙間があると、隙間部分の支えがなくなるため、利用者さんは腰周辺の筋肉を硬く緊張させて、姿勢を保とうとします。すると、筋肉が動きにくくなって、腰が固まりがちになったり血流が悪くなったりします。その結果、腰痛が出やすくなるのです。
試しに、座っているときにお尻の後ろにタオルを入れたり、誰かに手で支えてもらったりしてみてください。

支えがあるときとないときでは、腰の楽さや体全体の動かしやすさ、腰周辺の筋肉の張り感などが違うのではないでしょうか。利用者さんが車いすや椅子に座るときも同じで、隙間を支えることで腰への負担が和らぎます。
骨盤サポートがあると背中全体の支えが増えるため、背もたれへの突っ張りが減る、背もたれに当たる部分の発赤・褥瘡が予防できるなどのメリットもあります。また、動きやすくなることで移乗介助量の軽減につながったり、楽に座ることで呼吸や摂食嚥下がしやすくなったりといった効果も期待できるでしょう。
2.骨盤サポートの作り方
工程1
100円ショップなどで売っている、縦40cm×横40cm程度のクッションを用意します。今回使用したのは、ダイソーで販売されている「冷感シートクッション(R7.4.5購入)」という商品です。厚いクッションで作ると、お尻が前に押し出されて座りにくくなることがあるので、できるだけ薄手のものを選んでください。後で利用者さんに合わせて厚くしたくなった場合でも、厚くする分には簡単に調整できます。


工程2
クッションを2つ折りにしたら、針と糸で3か所ほど縫い付けます。ここでのポイントは、少しずらした状態で2つ折りにすること。ピッタリ半分にしてしまうと、重なった部分に厚みが出て、座ったときに利用者さんが違和感を感じやすくなるためです。少しずらしておくことで、隙間によりフィットしやすい形になります。


工程3
クッションの左右2か所にひもを付けたら完成です。いろいろなタイプの車いすや椅子に固定できるように、ひもは長めにしておくのがよいでしょう。もともとの商品にひもが付いている場合は、そのまま使ってください。

オプション
利用者さんの状態によっては骨盤サポートを厚くしたり、少し硬めの素材にしたりして、体をしっかり支えたいこともあると思います。そんなときは、骨盤サポートのなかにタオルや細長く切ったクッション材などを入れましょう。タオル類をそのまま隙間に入れると型崩れしたり、位置がずれてしまったりしますが、骨盤サポートのなかに入れておけば安定して体を支え続けられます。

